ボルヘスの「七つの夜」を読んで絵描きとして感じた事

こんにちは。

Mónicaです。

 

インプット期間五日目。

 

 

七つの夜 (岩波文庫)

七つの夜 (岩波文庫)

 

 

アルゼンチン、ブエノスアイレス出身の

作家・詩人のボルヘス

講演を文字に書き起こした本。

 

彼との出会いは「香水」です。

これまたブエノスアイレス出身の調香師

ジュリアン・ベデルが創業した

「FUEGUIA 1833」というブランドがありまして。

 香水好きの友達に連れられてそのお店に行った時

気に入った香水が

「Elgio de la sombra」

というものでした。

この語源になったのが

ボルヘスの詩集のタイトルだったそうです。

日本語訳で

陰翳礼賛」です。

 

この香水の事を書くとまた長くなってしまうので

違う機会に書きますね!

 

本の話に戻ります。

 

その詩集を読みたくて

図書館に行った所

ボルヘスの本で唯一あったのがこの本でした。

 

「なんだよ、詩じゃねえのかよ…

でも読んどくか…」

と思って読んだ所!

すごくおもしろくて!

これは手元においておきたい本だと思い、

最近買いました。

 

「七つの夜」はタイトルにもあるように

七つの講演で構成されています。

 

その中でも私がお気に入りなのは

「盲目について」

ボルヘス本人は片目は全盲、片方は部分的な全盲だそうです。

(先ほど紹介した「陰翳礼賛」も

そのことがきっかけで書かれたものだそうです。)

 

ボルヘスは盲目になったことについて悲観的になっていません。

盲目になったおかげで色々な知識も得られたと話しています。

 

「芸術家の仕事にとって、盲目は全くの不幸というわけではない。それは道具にもなりうるのです。」(219P 4~5行目)

「屈辱や恥ずかしさ、不運を含め、すべて粘土や自分の芸術の材料として与えられたのです。」(219P 9~10行目)

 

彼はそれを実践しているから説得力がある…。

 

私は抽象画を描く時は

自分の気持ちのウップンを込めて描くんですが、

浮世絵はただただ描くっていう感じなんですよね。

 

それはいけないな、と。

ちゃんと理由をつけて描かないと。

 

もちろん、描きたくなる経緯はありますが

私の中で何か確たるものを見つけないとなーと思いました。

 

他の章(本では夜と明記されていますが)もおもしろいので

ゼヒ読んでみて下さい!

「仏教について」もおもしろいですよー!